その1 <介護居酒屋>
海鮮居酒屋ではありませんよ。(笑)
<介護居酒屋>
酒場(居酒屋)とは、「コミュニケーション?」と「情報交換」の場です。居酒屋の常連となるのは、結局のところ、寂しがり屋の人ばかりです。コミュニケーションとはいえ、「聞いて!聞いて!」の承認欲求に飢えている人が多く、年齢を重ねるほど、自分の話しかできなくなります。
会話がまるで成り立たないのです。とにかく孤独な人が多く、誰かに話を聞いてもらいたくて、集まってくるのです。
私の店にも、年配の常連さんがいましたが、もう数日間、誰とも話をしていない。と言って、数時間、話し続けていたお客さんがいました。
私もママも、そのような苦行にさらされた結果、ほとんど聞き流す術を身につけました。
客あしらいが上手くなり、ある時、気がついたのですが、無視していても、相手も何とも感じていないということに。
ただ独り言を言っているだけ。
人の話しを聞くという行為は、相手にエネルギーを与えます。
逆に聞いて聞いてというのは、エネルギーを吸い取りたいからなのです。そういう人たちばかりなので、お客さん同士の会話はほとんど成り立たないです。
全く違う話をお互いにぶつけ合いながら笑いあっているという、本当に奇妙な会話が続くので、まともに聞いていると気がへんになります。
まともに相手なんかできませんから。適当にあしらいます。笑)
ほとんどの場合、聴き役は、ママとかマスター(私)ですが、
アルバイトの女の子がカウンターの隅に逃げてきたことがありました。(笑)
これらの人間関係の調整役です。はっきり言って疲れます。わがままな人間ばかりですので、面倒くさい。
喧嘩も絶えませんし、女性が絡むともっと厄介なことになります。
最近は一人飲みの女性も多いですし、わざとかき回して楽しむ女性もいますからね。
「気をつけよう暗い夜道と、一人飲みの女」と
うちの店では言っていました。(笑)
このようにして小さな居酒屋という社会は、どんどん病んで、疲弊してゆく場合が多いように思います。
常連がある程度までは店を作ってゆく上で有難い存在ですが、その常連が、今度は店を潰しかねない。
常連が集まると、新規のお客さんを排除したがります。派閥ができます。
自分の居場所にしておきたいからです。これがおよそ、
4〜5年目に起こります。
さらに、5年経つと、老人ばかりとなります。
スナックもすでに老人ばかりです。
客も新陳代謝すれば良いのですが、そうそう上手く回りませんね。このような宿命的な業種が飲み屋というものです。
で、結局何が言いたいかというと。
若い世代は、ますますお酒離れが進んでいます。ターゲットは、5人に一人が、60歳を超える時代。
これからは、老人相手の介護居酒屋が、究極のサービス業です。
というか、すでにそうなっています。
ホリエモンが究極の飲食業はスナック、とか言ってましたが、
そんなことは何も今さらです。私の世代は昔からみんな知っています。
しかし、すでに遅し。
残念ながら、利用者は全員老人ばかりになるからです。
地方都市なら、巡回サロンバス(カラオケバス)なども良いでしょう。
老人たちは、足腰が弱くなり、
店に通って来れないので、巡回サロンバスが迎えに行って、
街を巡回しながら楽しませ、最後には
自宅に送り届けるサービスです。
いかがでしょうか?
(私はやりたくないですが、お勧めです)