今回、原点に帰る意味で私の好きなデザイナーの一人「倉俣史郎」の椅子をCGで模写再現を試みました。
この椅子は1988年に発表されたアームチェア。
「Miss Blanche(ミス・ブランチ)」です。
倉俣史郎氏は桑沢デザイン研究所卒、三愛、松屋を経て独立、以後、意欲作を続々と発表し、世界的なデザイナーとして活躍しました。建築やインテリア系デザインを目指す者にとっては憧れの存在でもありましたが、56歳という若さで亡くなられました。
倉俣氏の革新的なデザインは多岐に渡りますが、中でもこの「Miss Blanche(ミス・ブランチ)」は、目にした方も多いのではと思います。
ＣＧ模写ということで、この椅子の図面を探しましたが、さすがに見つかりませんので、写真から座面の寸法などを割り出し、できる限り再現しました。（まだ私の技量が足りない部分はお許しください）
文献によると、アクリル樹脂にバラの造花を封入した。とあります。脚はおそらくアルミ素材だと思われます。製作はイシマルの石丸隆夫、アクリルは三保硝子、三保谷友彦氏が関わっていたのではないかと推測します。
この椅子は手作りで、現存するのは56脚。
享年56と符合するのも何か考えさせられます。
shadeによる習作 CGですのでまだまだ手を入れたらきりがないですが、これから時間が許せば、このような再現をしてみたいと思っています。
